2026年WBCのグループステージ、今回はカリブ海を代表する野球強国と、欧州の勢力、そして中米の新鋭が火花を散らす**グループD**をご紹介します！ どの国も豊かな野球の歴史と独特のスタイルを持っており、激戦必至の組み合わせです。
グループDには、ベネズエラ、ドミニカ共和国、オランダ、イスラエル、ニカラグアの5カ国が名を連ねています。それぞれの国の野球の歴史と、これまでのWBCでの戦績を深掘りし、2026年の戦いを占ってみましょう。
尚、各国の出場選手が発表され次第、別途一覧を作成予定です。こちらも、ぜひご覧ください。
■その他のグループはこちら
ベネズエラ：野球王国、中南米の雄
ベネズエラについて
- 人口：約2800万人
- 公用語：スペイン語
- 通貨：ボリバル
野球の歴史
ベネズエラは、ドミニカ共和国と並び称されるラテンアメリカの野球王国です。国民の生活に深く根付いた野球は、多くの若者がMLBを目指す夢の舞台となっています。貧困や政治的混乱といった困難を乗り越え、野球を通じて希望を見出す人々が多く存在します。
ミゲル・カブレラ、ホセ・アルトゥーベ、ロナルド・アクーニャ・ジュニアなど、数多くの現役・レジェンド級のMLBスター選手を輩出し続けています。その打線の破壊力はWBCでも常に脅威であり、カリブ海諸国ならではの陽気で情熱的なプレーが特徴です。
過去のWBC結果
- 2006年： ベスト8 (2次ラウンド敗退)
- 2009年： ベスト4
- 2013年： 1次ラウンド敗退
- 2017年： ベスト8 (2次ラウンド敗退)
- 2023年： ベスト8
2009年大会ではベスト4に進出し、その実力を世界に示しました。2023年大会では、タレント揃いの豪華な打線で快進撃を見せましたが、準々決勝でアメリカに惜敗。2026年大会では、悲願のWBC初優勝を目標に、さらなる高みを目指すことでしょう。
予想出場選手
■参加意欲あり
- ホセ・アルトゥーベ（アストロズ）
- サルバドール・ペレス（ロイヤルズ）
- ロナルド・アクーニャ・ジュニア（ブレーブス）
- ルイス・アラエズ（パドレス）
- アンソニー・サンタンデール（ブルージェイズ）
- ウィリアム・コントレラス（ブルワーズ）
- ジャクソン・チョーリオ（ブルワーズ）
- ユジニオ・スアレス（マリナーズ）
- エゼキエル・トーバー（ロッキーズ）
ドミニカ共和国：野球の神が宿る国、絶対王者への道
ドミニカ共和国について
- 人口：約1100万人
- 公用語：スペイン語
- 通貨：ドミニカペソ
野球の歴史
ドミニカ共和国は、まさに「野球の国」であり、MLBに最も多くの外国人選手を送り出している国として知られています。幼い頃から野球漬けの生活を送り、その才能と身体能力を磨き上げています。多くの野球アカデミーが存在し、常に新たな才能を発掘し続けています。
デビッド・オルティス、アルバート・プホルス、ブラディミール・ゲレーロ・シニア、そしてマニー・マチャド、フアン・ソトといった現役スターまで、MLBの歴史に名を刻むレジェンドが枚挙にいとまがありません。その攻撃的なプレースタイルは、見る者を魅了します。
過去のWBC結果
- 2006年： ベスト4
- 2009年： 1次ラウンド敗退
- 2013年： 優勝
- 2017年： ベスト8 (2次ラウンド敗退)
- 2023年： 1次ラウンド敗退
2013年大会では、WBC史上初の全勝優勝という偉業を成し遂げ、野球王国としての揺るぎない地位を確立しました。しかし、2023年大会ではまさかの1次ラウンド敗退。この屈辱を胸に、2026年大会では必ずや雪辱を果たし、再び世界の頂点を目指すことでしょう。その巻き返しに注目が集まります。
予想出場選手
■参加意欲あり
- フアン・ソト（メッツ）
- フェルナンド・タティス・ジュニア（パドレス）
- マニー・マチャド（パドレス）
- ラファエル・デバース（ジャイアンツ）
- ホセ・ラミレス（ガーディアンズ）
- サンディ・アルカンタラ（マーリンズ）
- テオスカー・ヘルナンデス（ドジャース）
- ブラディミール・ゲレーロ・ジュニア（ブルージェイズ）
- フリオ・ロドリゲス（マリナーズ）
- エリー・デラクルーズ（レッズ）
- フランバー・バルデス（アストロズ）
オランダ：ヨーロッパの雄、カリビアンパワーの融合
オランダについて
- 人口：約1800万人
- 公用語：オランダ語
- 通貨：ユーロ
野球の歴史
オランダは、ヨーロッパでは珍しく野球が盛んな国です。その強さの秘訣は、オランダ領のカリブ海諸国（キュラソー、アルバ、シント・マールテンなど）出身の選手が多く代表チームを構成している点にあります。彼らの高い身体能力と野球センスが、オランダ代表を欧州トップレベルへと押し上げています。
アンドレルトン・シモンズ、ザンダー・ボガーツ、ケンリー・ジャンセンといったMLBで活躍するスター選手たちが代表チームを牽引し、ヨーロッパの野球ファンを魅了してきました。カリブ海の情熱とオランダの戦略が融合した、独特の野球スタイルが特徴です。
過去のWBC結果
- 2006年： 1次ラウンド敗退
- 2009年： ベスト8 (2次ラウンド敗退)
- 2013年： ベスト4
- 2017年： ベスト4
- 2023年： 1次ラウンド敗退
2013年と2017年大会では、2大会連続でベスト4に進出する大躍進を見せました。特に、強豪国を次々と撃破する姿は、世界中の野球ファンに強い印象を与えました。2023年大会は残念ながら1次ラウンド敗退となりましたが、2026年大会では再びそのカリビアンパワーを爆発させ、上位進出を目指すことでしょう。
予想出場選手
■オランダ出身の主な現役選手
- ジュリクソン・プロファー（パドレス）
- ザンダー・ボガーツ（パドレス）
- ケンリー・ジャンセン（エンゼルス）
- オジー・アルビーズ（ブレーブス）
イスラエル：中東の奇跡、ユダヤ人選手の結束
イスラエルについて
- 人口：約930万人
- 公用語：ヘブライ語
- 通貨：シェケル
野球の歴史
イスラエルは、野球が伝統的なスポーツではありませんでしたが、アメリカからの移民やユダヤ系アメリカ人選手の活躍によって、近年急速に力をつけてきました。特に、2017年のWBCでの活躍は「中東の奇跡」として世界中で話題になりました。
代表チームの多くはMLB傘下のマイナーリーグ選手や、MLB経験のあるユダヤ系アメリカ人選手で構成され、彼らがイスラエル代表として出場する際には、ナショナルチームとしての強い結束力を見せます。野球を通じて、国のアイデンティティを示す場となっています。
過去のWBC結果
- 2006年： 不参加
- 2009年： 不参加
- 2013年： 予選敗退
- 2017年： ベスト8 (2次ラウンド敗退)
- 2023年： 1次ラウンド敗退
2017年大会では、1次ラウンドで韓国や台湾といったアジアの強豪を破り、2次ラウンドでもキューバに勝利するなど、大きな旋風を巻き起こしベスト8に進出しました。この快進撃は、野球界に大きなインパクトを与えました。2023年大会は1次ラウンド敗退となりましたが、2026年大会でも再びその結束力と意外性で、強豪国を苦しめる存在となるでしょう。
予想出場選手
■イスラエル代表として出場可能な選手
- ディーン・クレマー（オリオールズ）
ニカラグア：中米の挑戦者、WBC初出場の経験を糧に
ニカラグアについて
- 人口：約690万人
- 公用語：スペイン語
- 通貨：コルドバオロ
野球の歴史
ニカラグアは、コスタリカやホンジュラスといった中米諸国の中でも、特に野球が盛んな国の一つです。アメリカとの文化交流が深く、多くの選手が若くしてMLBのスカウトの目に留まり、プロの道へ進みます。
デニス・マルティネスやビセンテ・パディーヤといったMLBで活躍した投手も輩出しており、優れたピッチャーを育てる土壌があります。2023年WBCで初の出場を果たし、その情熱的なプレーを世界に示しました。
過去のWBC結果
- 2006年： 不参加
- 2009年： 不参加
- 2013年： 予選敗退
- 2017年： 予選敗退
- 2023年： 1次ラウンド敗退
2023年大会で念願のWBC本戦初出場を果たしました。結果は1次ラウンド敗退でしたが、ドミニカ共和国やプエルトリコといった強豪相手に粘り強く戦い、貴重な経験を積みました。2026年大会では、この経験を活かし、悲願の本戦初勝利、そして上位進出を目指すことでしょう。その成長ぶりに注目です。
■ニカラグア出身の主な現役選手
- ジョナサン・ロアイシガ（ヤンキース）
まとめ：2026年WBCグループDの行方は？
グループDは、WBC優勝経験国であるドミニカ共和国、常に上位争いを演じるベネズエラとオランダ、そして意外性のあるイスラエルと初出場を経験したニカラグアが顔を揃える、非常に興味深いグループです。
カリブの野球強豪国が互いに火花を散らし、そこに欧州の巧者や中米の新鋭がどう絡んでくるのか。どの試合も一瞬たりとも目が離せない、熱い戦いが繰り広げられることでしょう！
2026年WBCグループDの激戦に、今から期待が高まりますね！